『戦略思考の広報マネジメント』企業広報戦略研究所
<この本を読んだ目的>
広報担当としての基礎力付けのため。
<どんな本か>
「広報は経営である」という前提のもと、広報活動に必要な力を定義し、実際の企業広報事例を紹介している一冊。
<覚えておきたいPOINT>
広報活動に必要な8つの広報力
①情報収集力:自社や競合の評判を収集・把握する
②情報分析力:収集情報に基づき、課題を洞察する
③戦略構築力:広報戦略の構築と目標管理・見直しを実行する
④情報創造力:相手に合わせてメッセージを開発する
⑤情報発信力:複数の情報発信手法を複合的に駆使する
⑥関係構築力:重点ステークホルダーと信頼関係を高める
⑦危機管理力:リスクの予測・予防や緊急対応スキルの維持向上
⑧広報組織力:経営と広報の一体活動のための意思決定
<引用>
・広報が目指すゴールとは、「良い経営環境を構築すること」
→明確な広報戦略があってこそ、良い経営環境を判断する指標を設定することができる
・自社の自己主張をするだけでなく、客観的な視点から社会の課題や業界の動向などを取り込んでいくこと
・広報力とは、社会が求めるものを的確に捉え、経営にフィードバックする力。
社会の変化を察知し、自社がどう見られているかを分析し、どうあるべきかを経営に伝えるのも、広報の役割
・情報想像力に必要な視点「PR IMPAKT」
I:Inverse 逆説や対立構造の視点
M:Most 最上級や初モノ、独自の視点
P:Public 社会性や地域性の視点
K:Keyword わかりやすいキーワードや数字情報の視点
T:Trend 時流や世相、季節性の視点
・広報担当者には、社内だけではなく、社外も見渡す両方のバランスが必要
・完成度にこだわるあまり、タイミングを逃すのは何がなんでも避けなくてはいけない
・広報に携わる人は、できるだけ外に出て人と接することが大事。外に出る時間が少ない広報はダメ。
▼8つの広報力チェックリスト
①情報収集力:自社や競合の評判を収集・把握する
□記者の考え方や意見を、独自人脈・ルートで把握している
□生活者・顧客の意識・実態や、自社への評価を定期的に収集している
②情報分析力:収集情報に基づき、課題を洞察する
□今後の主な出来事や社会動向予測を行っている
□報道された記事や番組の定性的評価分析をしている
③戦略構築力:広報戦略の構築と目標管理・見直しを実行する
□中長期的広報戦略・広報計画を作成している
□広報戦略に適した広報予算を確保できている
④情報想像力:相手に合わせてメッセージを開発する
□トップのメッセージを専門的に作成する社内・外の体制がある
□トップのプレゼンテーション力・表現力を強化するトレーニングを定期的に実施している
⑤情報発信力:複数の情報発信手法を複合的に駆使する
□ソーシャルメディアを活用した情報発信を行っている
⑥関係構築力:重点ステークホルダーと信頼関係を高める
□広報部門は、記者クラブと定期的に懇談会などの場を設けている
□お客様相談室の情報を広報部門が共有し、適切な関係構築活動を行っている
□トップがメディアと懇談する機会を定期的に設けている
⑦危機管理力:リスクの予測・予防や緊急対応スキルの維持向上
□定期的に緊急時シミュレーショントレーニングを実施(広報以外の部門含む)
□自社の経営リスクの予測レポートを作成し、定期的に役員に報告している
⑧広報組織力:経営と広報の一体活動のための意思決定
□広報部門が、社内の各事業部門や海外現地法人と定期的に情報交換する仕組み(会議設置)がある
□社外の有識者を含めた社外取締役制度やアドバイザリー・ボードを設置している
<感想>
「広報力とは?」という疑問に対して、細かく定義されており、特に自分に不足しがちな視点てどこだろう?と見直すことができる指標になるなと感じた。
また、他社の広報担当者の声が非常に勉強になった。
オラクル日本法人の広報担当者さんの「広報に携わる人は、できるだけ外に出て人と接することが大事。外に出る時間が少ない広報はダメ。」という言葉をしっかり胸に刻み、外に出る広報になりたいと思う。
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