次世代コミュニケーションプランニング

2012『次世代コミュニケーションプランニング』高広伯彦

[著者]

高広伯彦(たかひろ・のりひこ)

株式会社スケダチ代表取締役/ユニバーサルプランニングディレクター。同志社大学大学院文学研究科社会学専攻修士課程修了(社会学修士)。博報堂、電通で主にメディア開発やインタラクティブ・マーケティングなどに従事したのち、グーグル日本法人へ移籍。広告商品のマーケティングやYouTubeの日本におけるマーケティングプロデューサーとしてコミュニケーション・プランニング、マーケティングコミュニケーションの企画、事業開発支援を行う。2012年2月に株式会社スケダチとして法人化し、現職。共著に『次世代広告テクノロジー』(小社)、『フェイスブックインパクト』(宣伝会議)ほか。


[構成]

Chapter 1 「広告」を超える

コミュニケーションプランニングとは何か? マスメディアの凋落とネットの隆盛を背景に広告不要論が叫ばれる中、広告に関わる者は今、何をすべきか? マーケティングコミュニケーションの課題を概観する。

Chapter 2 「メディア」を発見する

マスメディアだけがメディアではない。インターネットがマスメディアを代替するわけでもない。そもそもメディアとは何か? 自由な発想でコミュニケーションプランニングするため、まずはメディアを再定義する。

Chapter 3 「消費者」と会話する

広告やメディアをめぐるコミュニケーションの変化、特にネットを中心に起こっている「デジタル化」はどのような経緯を経てきたか。そして、このフィールドに起こっている「消費者主導の時代」について理解しよう。

Chapter 4 「クチコミ」を再考する

コンテンツと広告の境界線とは何か。業界レベルでモラルの維持に努めてきたマスメディアと異なりソーシャルメディアには「サクラ」や「やらせ」があとを絶たない。いまこそクチコミマーケティングを再考する。

Chapter 5 「コンテクスト」を生み出す

コンテクストを解釈し、コンテクストを開発する。すべてはそこから始まる。本書の締めくくりにコミュニケーションプランニングの出発点となるコンテクストプランニングの考え方とケーススタディを紹介する。


[覚えておきたいところ]

・"オーダー"と"オファー" オーダー=広告主のほうでも社内でいろいろ決まっていることだったりするので、そのままでよい形に実現してくれればいい。オファー=広告主のほうでもまだ明確に決まっておらず、頭の中でもやもやしていることで、そのもやもやの整理も含めて一緒に解決してくれるかどうか。▶この2つの見極めが非常に重要

・消費者と会話するにはどうしたらいいか、考える

・マクルーハン・・・メディアは単なる「情報の入れ物」「情報のための乗り物」ではない。

・「ユーザー=開発者、参加者、貢献者」として考える視点は、今の時代にはもっとも重要視されるべきだろう。

・最適なメディアの組み合わせを導き出し、チューンナップしていくことを「メディア・オプティマイゼーション(メディアの最適化)」

・メディア探し コミュニケーション資産のアセットマネジメントという視点

①ブランド掲出箇所、顧客接点の徹底的な洗い出し→②コントローラブル/アンコントローラブルの仕分け→③使える/メディア化できるアイテムの発見

・ガントレットによれば、Web2.0以降の世界でユーザーのコンテンツ生産のインセンティブになっているものは、「参加することによって得られるぬくもり」や参加することによって、そのコンテンツの周辺に名前が掲載され、認められるということであったりする

・インターネットやデジタルの本質は「つながる」ことにある

・クチコミ能力には2種類ある。

1、商品/サービスそのものが一目に触れやすい

2,他人を巻き込むと利便性が増す

・(シカケ)×(シクミ)という公式 シカケとは「人に伝えたくなるネタ・情報」のことである、シクミとは「人に伝えやすい機能・ツール」のことである

・クチコミを企てるときにまず考えないといけないこと・・・ある1人のユーザーに対してその周囲に何人の人がいるかということである

・パレートの法則:80対20の法則ともいう。ヴィルフレド・パレートが提唱。社会のトミの80%は20%の人々に集中しているという考え

・単に「複数のメディアを組み合わせる」だけだったり、「広告とPRを組み合わせる」というだけでは、「コミュニケーションプランニング」とはいいがたい。・・「コンテクスト」を重視したうえでの多様な「メディア」を使ったプランニングが「コミュニケーションプランニング」だと考えている。

・「クリエイティブ・ブリーフ」をつくる人、ないしはそこに盛り込む「消費者インサイト」を発見する役割のことを「アカウントプランナー」と呼ぶ。つまり「アカウントプランナー」とは、消費者調査によって「インサイト」を導き出す作業のことを指す。

・REDSPIDER

・コンテクストプランニングからコミュニケーションプランニングへ

・Public Context / Industry Context / Brand Context / Consumer Context


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アマゾンの書評はあんまりよろしくないのだけれど・・・無知に等しい自分にとっては「なるほど!」ということが満載でした。

メディアは「情報の乗り物」ではないってところは確かにそうだなって思えたし、コンテクストのところもすごく勉強になった。

特に「アカウントプランナー」について解説しているところとかは非常に興味深かった。

「アカウントプランナーとは何か」というテーマでオウンド書きたいと思います。

ちょっと周りの意見なんかも聞きながらまとめられたら素敵かな、と。



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