『ストーリーとしての競争戦略 ―優れた戦略の条件』楠木 建
【どんな本か】
戦略の神髄は、思わず人に話したくなるような面白いストーリーにある。多くの事例をもとに「ストーリー」という視点から究極の競争優位をもたらす論理を解明。
【目次】
第1章 戦略はストーリー
第2章 競争戦略の基本論理
第3章 静止画から動画へ
第4章 始まりはコンセプト
第5章 「キラーパス」を組み込む
第6章 戦略ストーリーを読解する
第7章 戦略ストーリーの「骨法10か条」
【memo】
・優れた戦略とは思わず人に話したくなるような面白いストーリーだ。戦略を構成する要素がかみ合って、全体としてゴールに向かって動いていくイメージが動画のように見えてくる。全体の動きと流れがいきいきと浮かび上がってくる。これが「ストーリーがある」ということです。
・当事者がそもそも面白がっていない。これがストーリーになっていない「戦略」に共通の特徴です。・・・その戦略にかかわる社内外の人々を面白がらせ、興奮させ、彼らを突き動かす力を持っていること、これは戦略が成功するための絶対の条件です。
・誰にとっても自明の話は聞いていて耳に心地よく響くのですが、意味がないことには変わりありません
・戦略ストーリーが問題にするのはwhy
・戦略ストーリーの絵は、「こうすると、こうなる、そうなれば、これが可能になる・・・」という時間展開を含んだ因果論理になります
・筋の良いストーリーをつくり、それを組織に浸透させ、戦略の実行にかかわる人々を鼓舞させる力は、リーダーシップの最重要な条件
・競争戦略の第一の本質は「他社との違いをつくること」
・他社にそう簡単にまねできない経営資源・・・組織に定着している「ルーティン」
・戦略ストーリーの5c
①競争優位:ストーリーの「結」・・・利益創出の最終的な論理
②コンセプト:ストーリーの「起」・・・本質的な顧客価値の定義
③構成要素:ストーリーの「承」・・・競合他社との違い
④クリティカル・コア:ストーリーの「転」・・・独自性と一貫性の源泉となる中核的な構成要素
⑤一貫性:ストーリーの評価基準・・・構成要素をつなぐ因果論理
・終わりから考えることが大事。「持続的な利益創出」
・ストーリーの強さ・太さ・長さ、が大事
・コンセプトとは、その製品(サービス)の「本質的な顧客価値の定義」を意味しています。本質的な顧客価値を定義するとは、「本当のところ、誰に何を売っているのか」という問いに答えることです
・優れたコンセプトを構想するためには、常に「誰に」と「何を」の組み合わせを考えることが大切
・目標があって、目的がない。それは作業であって仕事ではない
・ストーリーに含まれるあらゆる構成要素が、コンセプトの実現に向かっていなければなりません
0コメント