『教育社会とジェンダー』河野銀子・藤田由美子【編著】
2015.4.8読了
[内容]
序章
1章 幼児期におけるジェンダー形成
▶保育者自身の「二文法的なジェンダー」の自明視の問い直しが求められるだろう
2章 メディアと子ども
▶子どもたちが、メディアからのメッセージを仲間や大人との相互作用の中で選びとっている可能性が示唆される。子どもたちの選択のメカニズムにも注目する必要がある
3章 スポーツと身体形成におけるジェンダー
スポーツは、男性優位というジェンダー秩序に支配されている。学校教育においても漫画を含むメディアでも存在する。しかし、当事者は必ずしもそれを意図しているとは限らない。
4章 カリキュラムの諸相
▶ヒドゥン・カリキュラム
5章 教材と教材解釈
6章 部活動を通してみるジェンダー
7章 高等学校への進学
8章 高校における文理選択
9章 理系進路選択
10章 教員世界の実態
11章 ジェンダーに敏感な視点からの教育実践と教師文化
12章 養護教諭ー日本独自の教育論
13章 ジェンダー平等に関する教員研修の現状
※気になるところだけ補足。(備忘録)
学校教育に主眼をおき、子どもや教師のジェンダー環境について各テーマに沿って述べられている。
[感想]
卒論用図書。
統計では学校教育は男女平等であると考えている人が男女ともに多く存在しているが、実は「隠れたカリキュラム」が潜んでいることを案外知らない人が多いなーっていうのが自分の実感としてもある。
「隠れたカリキュラム」自体は学校教育で使われる言葉だけど、隠れたジェンダー問題とかは社会にいくらでもころがっているし、自分でも気がつかないうちに洗脳されていたりするよなーと思ったり。
自分の価値観が「文化」の中でいかに強制的に形作られているものなのか気がつくことができる一冊かなと思うので、おすすめ。
ジェンダー研究とかしらねーしって人も、1章ごとの分量はそんなに多くないのでおすすめ。
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