2014『専業主婦になりたい女たち』白河桃子
[著者]
白河桃子(しらかわ/とうこ)
東京都生まれ。慶応大学文学部卒。少子化ジャーナリスト、作家、相模女子大学客員教授。内閣府「新たな少子化社会政策大綱」有識者委員。山田昌弘中央大教授とともに「婚活」を提唱。著書に、『「婚活」症候群』(ディスカヴァー携書)、『格付けしあう女たち』(ポプラ新書)、『「産む」と「働く」の教科書』(講談社)などがある。
[構成]
はじめに
第1章 20代女子の"隠れ専業主婦願望"のワケ
女子は働きたいのか?働きたくないのか?
"そこそこ幸せ"を目指す20代女子の実態!
第2章 専業主婦の"ギリギリハッピー"リアルライフ
三世帯同居!"ネオ渡鬼主婦"の現実
ゆるいけどリスク管理能力は高い帰還限定"ゲゲゲの女房"
元エビちゃんOLはここにいた!首都近郊主婦の幸せ
超リアル!ギリギリ主婦ライフin浦安
リスクの少ない”地に足系主婦”の幸せは、夫次第
第3章 "年収600万円以上"の独身男子は、"専業主婦希望"をどう思っている?!
男子座談会・20代独身男子たちの非現実的なホンネ
第4章 夫のリストラ、離婚、給料カット・・・絶対に知っておくべき"専業主婦"の落とし穴
一寸先は闇?!専業主婦らいふが破たんするとき・・・
専業主婦の再活という道のり
第5章 専業主婦が消える日
[概要]
女子大生、20代女性に広がる隠れ専業主婦志望。自分の母親の姿から憧れを抱き、「いつかは自分も専業主婦に」という女性は少なくない。しかし、自分の母親世代のように、自分が専業主婦を満喫できるほど条件の揃う男性を見つけることはむかしと比較しても困難になっている。また、たとえ結婚して専業主婦になれたとしても、夫のリストラや突然の離婚などのリスクが伴う。一度専業主婦として、社会とのつながりを断ってしまうと、社会復帰することは難しい。だからこそ、細くてもいいから、女性も働き続けることを提唱している。
実際の専業主婦へのインタビューなどでケース紹介してくれるので、いかに専業主婦にリスクが伴っているのかがわかりやすい。
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卒ゼミで話していることともろにリンクしていて面白かった。
専門家による2020年になくなりそうな仕事ランキングにランクインしている「専業主婦」。この5年でどう変化するのか。
専業主婦の人たちに育てられた世代だと思うし、無償で他人のために時間を使ってくれる存在の大きさは偉大である。
でも、時代が変わって終身雇用が当たり前ではなくなった今の時代に専業主婦の伴うリスクから目をそむけることは出来ない。
「良い妻でいろ」「良い母でいろ」「でも、女性も働け」
…女性に死ねって言っているのかって思うほど、無茶ぶりだし、そのムチャぶりを支える制度が整っていない現状ってどうなんですかね。
白河さんが最後に締めていたように、動くのは女性だけではなくて、「企業」「国」も。女性の貧困率の高まっている現状から目をそらしたらあかん。
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